一人起業家のための【孫子の兵法】
起業を目指し、迷走中。
ものづくりで起業する、と決めましたが。
商品のコンセプトやターゲット。
ブログの方向性などが一向に定まらない!
悶々としながら様々な切り口のビジネス書を読み漁る日々。
そんな中、今回参考にさせてもらったのはこちら。
【孫子の兵法】
この本を愛読書としている人達が世界中にたくさんいます。
ビルゲイツ
孫正義
曹操
武田信玄
徳川家康
などなど、書き出したらきりがないほど。
ものすごいメンバーです…。
世界的な大企業の社長やリーダーではなく
ビジネス素人。そして個人事業主として独立を目指す私がこの孫子の兵法をどう活かしていくのか?
同じく起業を目指す方。私の模索する日々が何かの役に立ったら嬉しいです!
資本主義時代の戦い方
一年前までは、自分がまさか起業するだなんて思いもしてなかったんです。
それがいまでは、毎日毎日…もうそれこそ24時間。
どうしたら会社を辞めて独立できるだろうと考えています。
人生分かりませんね。
だから面白い。
起業を目指すようになると、世の中の見方が変わります。
もうすでに会社員のマインドから外れ始めてるんだと思います。
会社員でいるということは、戦国時代ならどこかの軍に属し、いち兵隊として暮らしているということ。
軍ならば属しているだけで食料や物資は安定的に供給される。
が、その軍を離れ独立するなら、これからは自分の食料や物資は自分の力で確保していかなければいけない。
そんな風に自分の力で生きていかなきゃって思うと良くも悪くもピリピリする。
何よりお金に敏感になる。
一人ならまだしも私には家族がいます。
そのうえで好きなことを仕事にしたいと言うのだから、そりゃあもう必死です。
ビジネスはよく戦国時代とかに例えられたりしますが、まさにそれ。
弱きものはやられるんです。
まあ実際、起業に失敗したところで命まで取られることはないですし、始めから上手くいく例のほうが珍しいのかもしれません。
しかしできるなら勝ちたい!少なくとも家族を養っていけるだけの食料はなんとしても確保する。
そのための準備は万全にしなければ!
そう思いますよね。
でもなかなか浮かばないんです。勝つための作戦が。
それが現在の私。
そんなときどうしたらいいのか。
闇雲に悩んでも時間を無駄に消費するだけ。
素人が考え出すアイデアなんてたかが知れてる。
ならば、その道のプロの意見を聞こうじゃないかと。
ビジネスは資本主義時代の戦い。
そこで目をつけたのが孫武さん。
孫武は漫画キングダムでお馴染みの中国春秋時代に活躍した軍略家です。
この方が考えた【孫子の兵法】というのがすごい。
過去最強の戦略書と呼ばれ今から2500年以上前に書かれたにも関わらず、いまなお読み継がれている伝説の古典なんです。
もう30歳過ぎたら夢やロマンだけでは生き残れません。
【合理的に勝つ】
これが大切。
孫子の兵法は戦略書でありながら、捉え方によって様々な場面で応用が効く考え方が記されています。
読めば読むほど奥が深い…。
日常の人間関係にも活かせる戦略も多数あります。
だからこそ現代のビジネスでも必読書として世界中で読まれてるんですね。
とにかく広い意味で戦うという分野に属することであればこの孫子の兵法は誰でも参考にすることができます。
これは大企業であっても、個人事業であっても同じ。
ということでビジネス初心者の私はとりあえず孫子の兵法を参考に方向性を考えてみることにしました。
孫子の兵法には、全13篇の戦略が記されており
どれも端的でとても面白いのですが、
今回は個人事業主として、起業の方向性を決めるうえで大切になるところだけ抜粋して考えていきたいと思います!
戦わずに勝て
孫武さんの考えは終始一貫しているんです。
それはいかに負けないようにするか。
ということです。
できる限り戦いを避けろ、ということも言っています。
つまり、最強の戦略書に書かれてる最も大切なこと。
それは【戦わずに勝つことが最善の作戦】であるということ。
なんだか面白いですよね。
これを自分の状況に当てはめてみます。
私の場合の【勝つ】とはどういうことか。
家具の販売で起業するとしても、ニトリやIKEAなどの大企業に売り上げで勝りたいと思っているわけでは当然ない。
自分の理念に沿った商品を生み出し、それが社会貢献に繋がり、その対価として報酬を得て、家族と幸せに暮らしていける資産を築く。
これが達成できたと実感したときが、私はこの戦に【勝った】と思える瞬間なのではないか。
孫武は無駄な戦いを極端に避けようとします。
戦いは手段の一つであり、目的ではない。
だから起業にはまず目的をはっきりさせることが重要なんですね。
私の目的が【大企業を失脚させて優越感にひたりたい】とかだったりするなら。
ニトリやIKEAに戦いを挑まざるを得ないでしょう。
でも個人事業を始める人の多くは、誰かの下で働くよりも自分の好きや得意なことを活かして生活していきたいという目的があるのではないでしょうか。
だからその目的を達成できさえすれば、そもそも戦う必要もないということなんです。
具体的には敵がいない場所で旗揚げする。
つまり競合相手が少ない事業を始めるのが鉄則ということ。
競合相手が多いほど負ける可能性は高くなる。
当然だよね。
当たり前のことなんですが、孫子の兵法を読んだあとではこの言葉の説得力がまるで違うのです!
起業を目指し始めると、理想ばかりが先立って現実が見えなくなる人が多い。
カフェを始めるなら内装とか雰囲気を日々想像してわくわくしがちですが、それよりも自分に有利な立地探しや誰もやってないメニュー作りなどに時間を費やさなくてはいけないのです。
逆にそれが見つからないならやるべきではない。
勝算がないからです。
同じメニューのクオリティや価格で競いあっていてもやがて疲弊します。
勝つことより負けないこと。
どこにもないオリジナリティを発揮することで競合相手との戦いを避け、負けない起業ができるのです!
勝算のあるフィールドを選べ
孫子の兵法に書いてあるとても有名な言葉。
【彼を知り己を知れば百戦危うからず】
ビジネスにおいて考える【彼】とは。
競合相手だったり、時代のニーズや環境、お客様の気持ちなど幅広い意味で捉えることができます。
これはもうほんとに大事。
起業は自分のことばかり考えてもいけないし、周りに流されてばかりでもうまくいかない。
自分の強みを的確に把握して周りの状況を冷静に分析する。
これは料理、スポーツ、音楽、営業、事務、もの作りなど、どの分野にも通用します。
10代や20代の頃、最初はみんなただ自分の興味のある分野を選んでチャレンジするでしょう。
その分野が本当に自分に合っていて、そこで才能が活かせてると実感できるならそのまま突き進めば良い。
しかし、多くの人が失敗と挫折を経験する。
成功も失敗も自分を知るということにおいては同じです。
なので挑戦の数が多い人ほど自分のことをよく分かっているということになりますね。
現在の自分の能力が分かったら次にやるべきなのは、市場を徹底的に調べること。
どの分野でも活躍している人はいます。
その業界でライバルになりそうな人の強みや弱みを書き出す。
飲食店なら、味、価格、アイデア性、接客、立地、マーケティング力などのチェック項目が挙げられるでしょう。
それを自分なりに評価してみて、自分と比較する。
そして、その中で自分がひとつでも優っている項目があるなら。もしくは優っていけそうな戦略、アイデア、伸びしろがあるなら。
その分野で自分が優位なポジションに立てる可能性があるということ。
それがすなわち才能を発揮できてる状態ということになります。
このことに関しては、
鈴木佑さん著の
【天才性が見つかる 才能の地図】
に詳しく書かれてますので、もっと深く知りたい方は是非読んでみてください!
自分の才能や得意は周りの環境やその時求められてることによって決まるという考え方はとても面白い。
確かに自分が得意だと思っていることでも、自分が輝きたい環境において、自分よりも得意な人がたくさんいたとしたら、自分の才能が発揮できてる状態とはいえません。
その分野で勝るものが何一つないなら思い切って戦うフィールドを変えてみるのも大事です。
才能を言い訳にする前に、自分が負けない環境を選ぶところから戦いは始まってるんですね。
例えば音楽が好きだからミュージシャンになりたいという夢があるとします。
しかし、音楽業界のライバルと自分を比べてみると、歌の上手さや演奏力、作曲センスなどで自分の勝てる要素がひとつもないとしたら。
自分がそのフィールドで特別に求められることはないということ。趣味で続けるのは良いですが、ビジネスという視点で見ると需要がない世界に戦いを挑むのは無謀です。
勝算がないなら撤退するという決断も大切。
そして自分の強みをもう一度振り返る。
例えば音楽的な才能がないとしても、話すこと伝えることが得意だとしたら。
営業という世界ではトークが上手いのは当たり前。でもそこにプラスして音楽にも精通しているとなれば。企業のマーケティングで商品の魅力を伝えるために、音楽が活かせるかもしれない。
また、教育に視点を変えて、ギターや歌を教えてみるのもいい。
それは妥協や諦めではなく、総合的に自分が求められている環境に身を置くことで勝てる可能性を高めていくという合理的な作戦。
世界的に有名なギタリストにテクニックは勝てなくても、わかりやすく教えるという点では自分の能力が勝っているかもしれません。
しかしもちろん、教育や営業の世界にも競合相手はたくさん存在します。
そこで自分の立ち位置を確立するために、英語やパソコンのスキルを習得したり、はたまた学生時代に頑張って覚えた数学や歴史の知識が何か役立てないかとか考えるわけです。
自分が選んだ業界では意味のない能力も違う業界では重宝されるということはよくあります。
このように、戦うという意識を持つより、戦わないですむ立ち位置を探すことが大切なんですね。
可能性は無限大。
才能とはいくつかの能力が組み合わさって初めて花開くこともある。
自分が頑張ったことは決して無駄にはなりません。
あきらめずに自分が勝てる場所を探し続けることでいつか点と点が線になる日が来るのです!
孫子の兵法から学ぶこと
夢や情熱は合理的に眺めると、現実が見えてくる。
孫子の兵法を読んで一番学んだことはそこです!
孫子の戦い方は、とても地味です!
身も蓋もない…。
劇的なドラマを求めるようなものでは決してありません。
少年漫画の主人公が絶対やらなそうな作戦ばかりです。
でも、だからこそリアル!
しかも、この戦略書を用いれば必ず勝てるとは孫武さんは言いません。
あくまで負けづらくはなる。ということ。
どこまでも現実的です。
そしてこの【孫子の兵法】のすごいところ。
すべてに応用できるということです。
今回参考にさせてもらったのはごく一部ですが、興味のある方はぜひ全部読んでもらいたい。
戦とかビジネス、夢やロマン、恋愛、職場の人間関係など。どんなことも戦略は共通しているもの。
情熱で未来を照らし、冷静に足元を見つめる。
目的地が分かっても現在地が分からなければたどり着けない。
逆も然り。
これは自分の進みたい方向性を決めるうえでとても参考になりました。
これから起業を目指す方。また事業や夢に行き詰まりを感じている方。
【孫子の兵法】については様々な書籍や動画が出ていますので、自分にあった媒体で要点だけでもインプットすると、これからの様々な場面で役立てると思います。
子供にも読ませたい。
私もまだまだこれからですが、一緒に頑張っていきましょう!